
何故に『釣りバカ』…?(JR東日本リテールネット)
おでんの缶詰「おでん缶」。かつて東京・秋葉原の自動販売機で“発見”されて話題になりましたが、今では全国で入手できます。
ポピュラーになってバリエーションが増え、カレー味も登場。それが、今回試食した「銚子風 カレー風味おでん」です。
元は「銚子風おでん」という缶詰で、製造元の信田缶詰によると「味付けは銚子特有のコクのある醤油、源醤を使用」。その“カレー版”なのです。
販売はJR東日本リテールネット。1缶280グラム。何故か、マンガ『釣りバカ日誌』のキャラクター商品で、缶の表面に、ターバンを頭に巻いたハマちゃんやスーさんが。
缶には「冷やしておいしい!」と書いてあります。常温でも食べられるように作られているらしいので、あえて温めずに食べました。
フタを開けると、赤みがかった黄色いダシに、ゴロゴロの具材が沈んでいます。常温のせいか、スパイスらしい香りは感じられません。
ダシを飲んでみました。トマトの旨味や酸味が強く、溶け込んでいる肉や野菜の味と相まって、どこかミネストローネを連想。カレーっぽい刺激は、“風味”以前の弱いものでした。
具材の中で最もおいしかったのはキャベツで、ダシにまみれてトロトロ。半面、最悪だったのはソーセージで、旨味が抜け切ってスポンジ状態。ウズラのゆで卵はゴムみたいな歯触り、ダイコンは煮え方が不充分…ダシはコクがあってイケるけれど、肝心のおでん種がイマイチでした。
おでんとしての魅力には欠けますが、缶詰製品としてはユニーク。缶ビール程度の価格にしては、意外と面白く食べられます。スパイスの刺激を増したり、具材に凝るなどして、もっと“カレー度”を高めてほしいです。