冒険の穴

納豆とカレーの相性を検証する

納豆はカレーに合うのか!?

 「カレーの穴」のアンケート企画で寄せられた意見に、「カレーと納豆の相性を調べてほしい」という要望が多く見られました。

 おいしさが外国人に理解できないほど“日本度”が高い発酵食品と、イギリスを経由して日本の家庭に根付いたインド料理。果たして両者の相性はいかに!?

 …なんて勢い込むまでもなく、結論から言うと、カレーと納豆は合います。なぜなら、全国チェーンのカレー専門店「CoCo壱番屋」のメニューに採用されているから。営利を追求する企業が、売れない商品を扱う訳がない。

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ヌルヌルグチョグチョだけど…

 しかし、それでは読者の要望に応えたことにはなりませんね。納豆とカレーが合うのはなぜなのか、自ら検証してみました。

 私が住む熊本県は、西日本でも納豆がポピュラーな土地。いくつかのメーカーがあります。実験に使ったのは丸美屋「お城納豆 ロマン」。カレーの方は、全国で最も売れているレトルトカレー、ハウス「ククレカレー(中辛)」を選びました。

 かき混ぜて粘りを出した納豆100グラムをご飯に載せ、上からカレーをかけました。黄色いカレーの間からのぞく大豆の群は、どこか悪性腫瘍のようにも見え、やや食欲を減退させます。

 まずひと口。カレーのトロみで相殺されているのか、納豆のネバりが気になりません。しかし、咀嚼しようとするとヌルヌルグチョグチョして、カレーの具やご飯をまともに噛めない。消化不良を起こさないためには、大きな具が入ったカレーは選ばない方が無難でしょう。

 しかし、味はイケます。納豆特有の香りや旨味が、カレーによってさらに引き出されている。一方、カレーはマイルドな味わいになっており、これは納豆のネットリした“糸”が、生クリームのような作用を及ぼしたのかもしれません。

 カレーと納豆は合います。納豆が嫌いでなければ誰でも、おいしく食べられるでしょう。…ただし、食後の口臭にはご注意。

後日談 長野県に“納豆カレー発祥”とされるカレー屋「山小屋」があり、食べる機会に恵まれました。

photo credit: roboppy via photopin cc

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