共栄堂:ポークカレー | カレーの穴 curry-no-ana.com

共栄堂:ポークカレー

おいしすぎない安定感(東京都千代田区)

共栄堂:ポークカレー
 変わらないおいしさ…と言うのは簡単ですし、実行するのもたやすそうに思えますが、ある個性的な“おいしさ”を維持し続けることは、実際はたいへん難しいそうです。それが“おいしすぎ”なら別の料理になってしまう。新しいスタイルを打ち出しても、その店にそぐわなければ邪魔なだけ。変わらないおいしさを守り続ける老舗は、決してそこにあぐらをかいているばかりではありません。

 そんな老舗のカレー屋として挙げられるひとつが、東京都・神田神保町の「共栄堂」でしょう。


 この店のスマトラカレーを、この十数年間、上京するたびに食べてきました。毎回、期待を上回りもしなければ、下回りもしません。おいしさが安定しているのです。

 店は靖国通り沿い。地下1階にありますが、明るい雰囲気です。喫茶店風のシンプルな内装で、約40席。昼時は老若男女でにぎわいます。

 注文したのはポークカレー。昔ながらのグレイビーボートに入って出てきました。焦茶色で、濃厚そうな印象です。コーンのカップスープ付き。

 ご飯にカレーをかけて、ひと口。見た目よりも、あっさりとした口当たり。味わい自体は深く複雑で、かすかな苦味が利いています。スパイスの刺激は少なく、旨味で食べさせるタイプ。ゆるいトロみがあり、ご飯に程良く絡みます。小麦粉が入っているのかと思ったら、野菜類を煮溶かしてあるとのこと。一種のポタージュですね。脂身の無い豚肉の小塊が、3個ほど確認できました。

 カレーは他にチキンやビーフ、タンなど。いずれもカレーソースは共通している模様。古本屋街でゲットした本を、パラパラとめくりながら食べても、読書の邪魔をしない程度においしい…そんなカレーです。