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キッチンボーイ:鉄板焼きカレー

ネパールの味わい(熊本県熊本市)

キッチンボーイ:鉄板焼きカレー
 仮に「カレー国家」というカテゴリーがあったとすれば、まずはインド。スリランカやタイ、インドネシアなども欠かせませんね。「独自のスタイルを確立している」という意味においては、日本やイギリスも、立派なカレー国家と言えましょう。

 では、ネパールは? 当然カテゴリーに入ります。何となくマイナーな感じがするものの、カレー国家としての序列はインドより下でタイより上、スリランカと同等程度でしょうか(根拠はありません)。


 そんなネパールの料理の専門店が、熊本市の新屋敷にあります。店名は「キッチンボーイ」。経営母体は、すぐ隣のアウトドア店「シェルパ」で、“山つながり”なのか、わざわざネパールから料理人を呼んで指導を受けたそうです。店内は15席程度、店構えはどこか山小屋を思わせます。

 実は私、この店には何度か食べに来たことがあります(紹介が遅れたのは、ひとえに私が不精者だから)。そこで今回は、プレーンなカレーではなく、新メニューの「鉄板焼きカレー」を注文しました。

 出てきたのは、熱せられたステーキ用の鉄皿に載ったカレー。隅には卵が割り入れられており、これをカレーと混ぜて食べる、石焼きビビンバみたいな趣向なのでしょう。ついでに「スパイシー唐揚げ」をトッピングしてもらいました。

 ペースト状のカレーは、優しい味わいで、全体的にあっさりとしています。タマネギを炒めて引き出した甘味をキャンバスに、スパイスでシンプルな絵を描いたような感じ。インパクトには欠けますが、毎日でも食べられる素朴なおいしさがある。カレー自体は通常メニューと同じですが、鉄板焼きにすることでご飯が焦げたりして、味に変化が生まれます。固まりかかった卵を一緒に食べてもおいしい。「工夫していますねぇ」と感心する私に、店長さんは「いや、たまたま鉄板があったから」。…明快かつ豪快な回答でした。
 トッピングしたスパイシー唐揚げは、ピリリとした刺激が絶妙。カレーの分までインパクトを与えてくれました。

 この日は注文しませんでしたが、この店は「ネパール餃子」もお勧め。バター風味で、ビールが進む逸品です。

後日談 惜しまれつつも閉店。店長さんは新たな人生を歩まれています。