手作りカレー粉 | カレーの穴 curry-no-ana.com

手作りカレー粉

作り方は簡単!気軽に挑戦を

手作りカレー粉
 カレー粉を“まがい物”として認めたがらない人もいますが、それは狭量だと私は思います。欧米人が醤油の香りを通してフジヤマやゲイシャへ思いを馳せるように、日本人はカレー粉の香りの彼方にターバンやヨガやガンジス河を連想します。

 ウドンでもポテトチップスでも、そこにカレー粉が加われば“インド風”になる。風味を通してインドという異国を認識させる調味料、それがカレー粉なのです。


 ただ、自力で作るとなると敷居が高そう。「たくさんのスパイスを揃え、いちいち天秤で量ったりして調合するのでは…?」と薬剤師や魔法使いのようなイメージを抱く人もいるかもしれません。

 私の経験では、カレー粉は数種類のスパイスで作ることができますし、配合も大雑把で大丈夫。慣れたら、独自の調合に挑戦したり、他の料理に応用したりと楽しみが広がります。

作り方
1.ホール(全粒)のスパイスをオーブンの天板に均等に広げ、100度前後で加熱。
2.スパイスを時折かき混ぜながら20分程度ローストする。
3.スパイスをブレンダーやミル(すり鉢なども可)で粉状に挽く。
4.パウダーのスパイスを混ぜる。
5.密封容器で冷暗所に保存する。

 オーブンが無い場合は、フライパンを使い、弱火で丁寧に炒ります。スパイスが焦げないよう、ご注意を。

 初めからパウダースパイスを使い、まずは調合から体験してみる…というのも、風味の強さは劣りますが、気軽に挑戦できるのでお勧めです。

 カレー粉に使う、最低限のスパイスと、全体を10割とした場合の配合比率を、以下にまとめました。

5割程度 コリアンダー 甘くてさわやかな風味が特徴。ややトロみも出ます。香菜(シャンツァイ)の種子です
2割以上 クミン カレーに特有の、あの食欲をそそる芳香の素。調理の最初に炒めるスタータースパイスにも使われます
1割以上 ターメリック 染料にも使われる、鮮やかな黄色。軽い辛味もあります。和名は鬱金(ウコン)
1割前後 チリペッパー 唐辛子(トウガラシ)のことで、ホットな刺激が加わります。さまざまな品種があり、辛さや風味が異なります
1割程度 その他のスパイス。混ぜると風味が複雑になります(以下参照)

 上記の5種を5:2:1:1:1の割合で混ぜれば、カレー粉ができます。500グラム作るなら、それぞれの分量は250:100:50:50:50です。
 表中の「その他」は配合しなくても構いませんし、クミンを抜いてもカレーはできます。その場合、コリアンダーやターメリックを増やして調節します。

 「その他」のスパイスで比較的ポピュラーなものを、以下にまとめました。カルダモンでもグリーンカルダモンなどは高価ですが、大量に使う必要はありません。
 他にも、スパイスは多種多様。いろいろ試して、理想の味を模索しましょう。ちなみに私は、オレンジピール(陳皮)を少々加えるのが好みです。

 オールスパイス シナモンとナツメグ、クローブを合わせた風味。お得で便利です
 カルダモン さわやかで上品な芳香。皮をむいて使います。やや高価です
 キャラウェイシード ピリッとした刺激と、ほろ苦い甘味が特徴。パンや焼菓子にも使われます
 黒胡椒(ブラックペッパー) ツンとしたシャープな辛味。牛肉と相性が良いとされます
 パプリカ 鮮やかな赤色と、マイルドな辛味。赤ピーマンの粉末です
 八角(スターアニス) 中華料理に特有の、甘い芳香。少量でも強い風味があります
 フェンネル 甘い香りとわずかな苦味。魚介類のくさみ消しに用いられます
 陳皮 柑橘系のさわやかな風味。ミカンなどの皮の粉末です

 分量を厳密に守る必要はなく、大雑把で結構。それでも、例えば辛味スパイスの比率を上げ過ぎると食べられなくなるので、基本的な割合は把握しておきましょう。

 スパイスは、たくさんの種類を混ぜれば良いという訳ではありません。スパイスの風味は針の刺激みたいなもので、数本だとチクチク刺さり、剣山のようにまとまれば痛くない。つまり、スパイスの種類が少なければ風味が鮮烈に、多ければ複雑でマイルドになるのです。

 また、混合スパイスには長時間寝かせることで風味の調和が生まれる特徴があり、これを熟成(エイジング)効果と呼びます。ところが、香り自体は揮発性なので、時間が経つほどに風味が弱まってしまう。どちらを選ぶかは、作り手の好み次第です。

 レシピで前述しているように、ホールスパイスを砕いて粉末にする作業には、ブレンダーやミルが欠かせません。「便利な調理器具」に掲載しているような電動ミルをお勧めします。
 すり鉢や乳鉢でゴリゴリと挽いて作るのも、のんびりとした風情があって嫌いではありませんが。

追伸:たくさんのアクセスをいただいていることから、内容をまとめ直したサブコンテンツ「カレー粉を作ろう!」(http://curry-no-ana.com/spice/)を、このたび立ち上げました。こちらもどうぞご覧下さい♪

photo credit: purplbutrfly via photopin cc