「ネモフィラ」とは何か? 北米原産の一年草。青い可憐な花が特徴です。
私は知りませんでした。このカレーを食べるまでは。
今回試食した「ネモフィラカレー」。 一種の“ご当地カレー”らしく、 茨城県にある「ひたち海浜公園」の名物になっている模様。同公園では2種のネモフィラが花を咲かせるそうです。
食欲減退はなはだしい…
ひたちなか市にある常陸サンライズパークの販売。1食200グラム。
温めたレトルトパックを開け、ご飯にそそいだカレーを見てビックリ。鮮やかなコバルトブルーではありませんか。妙に透明感のあるゼリー状で、所どころに濃淡が。謎の化学物質というか、奇怪なスライムというか…不気味な表現しか浮かびません。具材は、大きさ2~3センチほどの肉片が3個と、約1センチ角の深緑色をした物体数個を見付けました。
外見とは裏腹に、マイルドなポークカレーです。旨味が強い半面、スパイスの刺激は控えめ。甘口でしょう。カレーの食感はフルフルとしており、これは片栗粉などのデンプン由来と思われます。目を閉じて食べれば、中華丼と間違いそう。
3個の肉片は豚肉でした。1センチ角の物体はニンジンで、本来のオレンジ色が、青いカレーの中で深緑色に見えていたのです。
それなりにおいしいのですが、見た目で食欲が減退することはなはだしい。かき氷かアイスクリームでなければ、コバルトブルーは食べ物には合いませんね。
パッケージの原材料名に、ネモフィラは載っていません。代わりに見付けたのは「着色料(青1)」。…“ネモフィラをイメージしました”とか“ネモフィラにちなみました”とか、そんなシロモノらしい。少なくとも、ネモフィラのことが心に深く刻み込まれてしまうカレーではありました。