熊本県の名物のひとつに馬刺があります。その馬肉を、カレーの具材として、ユニークなスタイルで食べました。
熊本県北部の山鹿市。国道443号から入った温泉街にある居酒屋「火の国 ゆるり庵」です。
座敷中心の店内は、広々として明るい雰囲気。メニューを見たところ、黒毛和牛や五島地鶏のほか、韓国料理なども扱っています。
注文したのは「豊前街道石畳カレー」。江戸時代に栄えた街道を名前に取った、“ご当地カレー”です。
分厚い馬肉のタタキが
まず、カレーの入った小鉢が登場。続いて、小ぶりの黒い鉢…石焼きビビンバの器が出てきました。高温で熱してあるらしく、座っている位置まで輻射熱が伝わってきます。盛られたご飯の上には、馬肉のタタキが載り、その後方に天ぷらも。
ポタージュ状のカレーをご飯にかけると、熱された器でジュバジュバと沸騰。音と香りで、食欲を刺激してくれます。これは、石焼きビビンバのスタイルで食べるカレーなのです。
カレー自体に具材は入っておらず、やや甘いベースを、中辛程度に仕上げてあります。それでも、沸騰するほどの熱が加わって刺激が増し、熱さと辛さで「ハフハフ」状態に。馬肉のタタキは、赤身の分厚い肉が6切れ、軟らかく食べ応えがあります。天ぷらにはカボチャやオクラなど季節の野菜が使われており、個人的にミョウガがおいしかったです。
食べていくうちに、ご飯やカレーが少しずつ焦げていきます。これがまた、香ばしくてイケる。ビールに合いそうです。焦がしながら、味わいのグラデーションが楽しめるカレーでした。
ちなみに、馬肉はタタキのほか、揚げた馬カツバージョンもあります。