熊本県の天草地方は、東シナ海や不知火海に囲まれており、海産物の宝庫。観光物産館などに入ってみると、さまざまな魚介類が、活きたまま、あるいは加工されて並んでいます。
今回試食した「たこカレー」は、天草を旅行した人からいただいたもの。タコは名産物のひとつで、天草市有明町には妙にリアルなタコの像まであるのです。
販売は、上天草市の千寿。1食220グラム。
ご飯2食分は食べられそう
温めてご飯にかけたカレーは焦茶色で、タール状の強い粘度。大きさ3~5センチ程度の、赤紫色の物体が5個ほど確認されました。ブツ切りにされたタコの脚と思われます。他に具材らしいものは見当たりません。
オーソドックスな日本風の作りで、刺激は中辛程度。どこか“海”を想起させる塩気や旨味が、カレー全体に行き渡っています。小麦粉のものらしい重さも手伝って、見た目どおりの濃厚な味わい。これを「クドい」「キツい」と感じる人もいるかも知れません。
タコの脚は、小さな吸盤がはっきりと残っています。決して硬くはないものの、グニグニとした弾力が。濃厚なカレーに負けない、“主役”としての存在感を示していました。
1食分のカレーで、ご飯が2食分は食べられそう。この濃厚なカレーを口にした人は、脳裏に“タコ”や“天草”が強く刻み込まれるはず。土産物に使われることが多い“ご当地カレー”としては、ひとつの完成形かも…?