岩手県の銘柄牛・前沢牛。奥州市の前沢区内で肥育された黒毛和牛で、高級肉として知られています。
今回試食した「前沢牛カレー」は、その銘柄牛を使ったレトルト製品。パッケージの「前沢牛100%」という表示が目を引きます。
販売は、JR東日本グループの日本レストランエンタプライズ。1食210グラム。
アピール感じる 大きなポーション
温め時間は、やや長めの5分。ご飯にかけたカレーは、濃いめのブラウンで、もったりと強めの粘度。2~3センチほどの肉塊が2個と、小さな角切りのニンジンやジャガイモが見えます。
旨味で食べさせる日本風の作り。素朴な親しみやすさがある半面、濃厚な牛脂の味わいも楽しめます。滑らかな舌触りも相まって、どこか“ぜいたくな給食カレー”という印象です。刺激は中辛程度。
前沢牛の肉は、噛み応えはあるけれど、決して硬くはありません。ポーションが比較的大きいため、「これが前沢牛です」みたいな強いアピールが感じられました。
銘柄牛を使ったカレー製品の中には、味はおいしくても、肉自体の存在感に欠けるものが少なくありません。ですが本品は、「カレーを食べた」ではなく、「前沢牛のカレーを食べた」と記憶に残る…そんなカレーでした。