黒いカレーを作る場合、イカスミや海苔、じっくり焦がしたルーなどが使われます。
グリーンカレーはどうでしょう? あの色味は、青唐辛子やパクチーなどで出しているようですが。
今回試食した「伊万里グリーンカレー」は、ネギで緑色を表現。佐賀県伊万里市で生産される小ネギのうち、規格外として廃棄されていたものを再利用してあるそうです。
「もったいない精神」に好感
販売は伊万里市農業協同組合。1食180グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、パステルがかったモスグリーン。ユルいトロみがついています。チキンと見られる、大きさ1~3センチの小塊が十数個。ナスらしいカケラが2切れ。
食べやすいグリーンカレーです。クリーミーな味わいで、旨味も充分、青くささなどは感じられません。中辛より強めの、ホットな刺激が特徴的。とは言え、ナンプラー的なクセが抑えられているため、いささかパンチに欠けるところも。万人受けを狙っているのかも知れませんが、それにしては辛すぎる気もします。
チキンがたくさん入っている印象です。パッケージ裏の成分表を見たところ、ネギに加え、ナシやアスパラガスなどもピューレにして混ぜ込んである模様。おかげで、チキンの存在感が前面に出て、食べ応えにつながっているようでした。
パッケージのあちらこちらに、廃棄するはずの小ネギを活用したカレーであることが、イラストやマンガを駆使して謳われています。そんな「もったいない精神」に好感が持てました。