今夏も「芦北伽哩街道」を訪れました。熊本県南部地方に夏を呼ぶイベントです。
2023年は芦北町・水俣市の11店舗が参加。このうち5店舗を回りました。
「街道」のパンフレットには、芦北町在住の漫画家・村枝賢一氏がイラストを寄せています。今年は「仮面スパイシー」というヒーローが登場していて、何ともシュールでおかしい。
このパンフレットはスタンプラリーの台紙でもあり、参加店を回ってスタンプを集めると、食事券などがもらえます。また、最初には店の人とジャンケンをするというルールがあって、運良く勝てた私は塩せんべいをゲット。芦北町の海塩が使われている、おいしいせんべいでした。
最初に訪れたのは「さるかに合掌亭」。参加メニュー「不知火牛の肉団子カレー」をテイクアウトしました。
マイルドなビーフカレーです。芦北町のブランド牛「不知火牛」が使われているとのこと。特徴的なのは、カレーに入っている肉団子。牛ミンチ肉を丸めた直径4cmほどのものが2個、ボリュームがあって食べごたえ充分です。ナスやパプリカ、タマネギ、アスパラガスなどがトッピングされ、色鮮やかなうえに、夏らしさが味わえました。
次は「味乃なじみ」です。店内で「薬膳鶏カレー」を食べました。
クリーミーにしてミルキーな、優しい味わいのカレーです。鶏肉が軟らかくておいしい。ご飯はバスマティライスで、あっさりとした口当たりや、豊かな風味が特徴的。ご飯には薬草などがトッピングされ、冬虫夏草にも匹敵する薬効があるそうです。カレーの中に青トウガラシが丸ごと1本入っており、これはかなり辛いので、食べる際はご注意を。サラダ付き。
テイクアウトを活かして楽しむ
3軒目は「MELT STAND」に行きました。「スープチキンカレー」をテイクアウト。
パンフレットの写真ではカレーがご飯にかけられていますが、テイクアウトではコーヒー用の紙コップに。チキンの奥深い滋味や、タマネギの優しい甘味に、独特な魅力があります。カレーとは別に、大きさ2~5cmの鶏肉が添えられ、これがまた味わい深かった。付け合せのニンジンやキュウリ、目玉焼きが、味変を演出してくれました。サラダ付き。
続いて、水俣市にある「貝汁味処 南里」へ。食べたのは「☆僕が考えたパスタカリ」です。
濃厚な欧風ビーフカレーと、“喫茶店のスパゲッティ”っぽいミートソースパスタが、セットになっている珍品。食べ方に迷った私は、つけ麺よろしく、パスタをカレーに浸してみました。キッチュなおいしさが味わえたものの、これが“正解”なのかは分かりません。付け合せにサラダかライスが選べます。私はサラダを選んだのですが、ライスだったらどう食べる……?
最後に回ったのは「レストラン ぎゅーぎゅー亭」。こちらの「あしきた牛カレー 有頭エビフライと夏野菜添え」はテイクアウトで。
おいしいビーフカレーです。口当たりが滑らかで上品なうえ、コクもたっぷりあって、大きさ1cm前後の牛肉がコロコロ入っていました。添えられているエビフライは、長さ約15cm、香ばしく揚がっており、頭から尻尾までバリバリと食べられました。カボチャやパプリカ、オクラなどの揚げ野菜も、歯ごたえよく食べられました。
コロナ禍を経て、テイクアウト可能という店が増加。今回は全11店舗のうち7店でテイクアウトができます。
この日、私は2店で食べ、3店でテイクアウト。自宅に持ち帰ったカレーは、家族とシェアして味わいました。……テイクアウトを活かせば、楽しみ方の幅が拡がりますね。