グルメサイトやSNSなどを見て食べてみたくなったカレーがあっても、その店を訪れる機会になかなか恵まれません。田舎者の哀しさよ。
カレーの方から寄って来てくれるなら、歓迎を通り越して「ありがたい」と思う私です。
以前から食べたいと思っていた「しゃもじカレー」。地元で臨時営業すると聞き、期待に胸を高鳴らせながら訪れた次第です。
同店はいわゆる“間借りカレー”です。熊本市を中心に、飲食店を借りての営業や、イベント出店などを行なっています。
店主のウチダさんは、本業はフリーカメラマン。カレー店はアマチュア的なスタンスのようですが、過去に「たごカレー」や「こもく商店」をサポートするなど、経験も見識も豊富です。
ザックリ混ぜてワシワシ完食
出店場所は、八代市上日置町にあるカフェ「Kataru Coffee」の駐車場でした。レジャーテントを設営し、キャンプ用のテーブルや調理機器を配置、その中でウチダさんが立ち働いています。店名をアレンジしたロゴマークが良いですね。
メニューはテイクアウトのみ「ポークビンダルー」「スパイスキーマカレー」の2種類。どちらも食べたかったので、相がけを注文しました。
自宅に持ち帰って食べました。写真の手前がキーマ、奥がビンダルーです。雑穀米を炊いたご飯の上には、赤タマネギのアチャールと、小松菜のココナツ炒め、そしてナスのスパイス炒めがトッピングされています。
ポークビンダルーはパンチのあるおいしさ。マイルドな酸味が、素材の旨味を増幅している感じ。大きさ3センチ前後の肉が4個ほど入っており、食べ応えがあります。
スパイスキーマカレーの方は、複雑にして優しい味わい。ミンチ肉や野菜がペースト状にまとまっており、ご飯に合います。後味にシナモンが香りました。
個別に半分ほど食べ進んだ後、カレーとご飯と付け合せをザックリ混ぜて、ワシワシ平らげました。いろんな風味や食感が渾然となる、この食べ方が好きなのです。
オープンからほどなくして、テントの前には行列が。「人吉市から来ました」という夫婦もいたりして、確かな評判に支えられていることがうかがえました。