宮崎県の名物料理、そのひとつが「チキン南蛮」です。
これをカレーに合わせるとどうなる？ トンカツや鶏唐揚などの揚物類は、カレーのトッピングとしてポピュラーですが、その延長線上にチキン南蛮もあると考えて良いのでしょうか??
今回訪れたのは「カレー倶楽部 ルウ」。チキン南蛮カレーの“元祖”を謳う店です。
宮崎県都城市の姫城町。都城市役所近くの住宅地に、同店の「都城本店」があります。
店内は、オープンキッチンを囲んでカウンター席が10席ほど、それに小さめのテーブルが２卓。壁面には、有名人のサイン色紙や、テレビ番組の取材を受けた際のプリントアウトなどが、にぎにぎしく飾られています。
壁面を飾る掲示物の中で、特に目立っているのが、黄色い覆面を着けたキャラクター「ルウ王子」の写真。店舗の前には等身大看板もありました。チキン南蛮カレーを普及するべく、さまざまなマスコミに登場している人物で、都城市の公認観光大使も務めているとのこと。傑物ですね。
ルウ王子も熱烈ＰＲ
メニューブックのトップに載っていた、チキン南蛮カレーを注文。
メニューには他に、コロッケやトンカツ、ホルモンなどをトッピングしたバリエーションがずらり。製茶店との協力による「ほうじ茶カレー」や、製菓店の協力による「カレーチーズ饅頭」など、意欲的にして挑戦的なコラボレーションにも目を引かれました。
しばし待って、カレーが到着。広皿にたゆたう茶褐色のカレー、紡錘形のご飯、その奥にチキン南蛮とミニサラダ。カレーとチキン南蛮は、ご飯をはさんで個別に配置されています。
マイルドなビーフカレーです。フルーティーな酸味が特徴的。辛さは調節可能らしいのですが、注文時に指定しなかったところ、刺激は中辛程度でした。
チキン南蛮は揚げたて。外側はクリスピー、内部はジューシーです。一品料理のような存在感があって、カレーに頼らなくても、充分おかずが務まりそう。
ですが、チキン南蛮にかかる黒酢とタルタルソースは、カレーと混ざり合うことで、深みのある独特な味わいを生み出します。それが揚げ鶏をおいしく食べさせる。鶏唐揚などとは異なる、黒酢とタルタルソースがセットになった「チキン南蛮」ならではの妙味ですね。
ボリュームもあるし、名物にふさわしい、おいしいカレーでした。
チキン南蛮カレーを提供する店は、都城市のほか宮崎県内に多数ある模様。今や「ほっともっと」などでも手軽に食べられるようですが、機会があれば“本場”を訪れたいものです。
