海苔佃煮の「アラ!」。幼少期から大好きでした。これさえあれば、ご飯がいくらでも食べられます。
桃屋「ごはんですよ!」に比肩する、西日本のロングセラーです。それだけに、バリエーションも豊富。シイタケやシソを加えたものや、減塩仕様、小袋タイプなどもあるそうです。
今回試食したのは「カレー アラ!」。発売60周年記念として2021年にリリースされた製品群のひとつです。
スタンダードな「アラ!」は広口瓶ですが、本品は四角いプラスチックカップに入っています。
パッケージには「パンにのせて!」として、トーストにトッピングしてある写真が。パン食の拡がりに応じてのものか、海苔佃煮の新しい食べ方を打ち出しています。
ご飯でもパンでもイケる
製造は兵庫県たつの市にあるブンセン。1パックの内容量は120グラムです。
カップの上蓋を剥がすと、焦茶色のペーストが入っていました。普通のカレーのようですが、よく見ると透明感があり、海苔らしい細片がうかがえます。また、大きさ数ミリほどの、丸くて茶色っぽい粒がいくつも見えます。
まずはご飯と一緒にパクリ。海苔のおいしさを引き立てる、このマイルドな甘さは、確かに「アラ!」です。やや遅れて、カレーらしい香辛料の風味が鼻腔へ。スパイスの刺激は控えめでした。
ミンチ肉を思わせる粒状の具材は、成分表によると「粒状大豆たん白」。肉の旨味はないものの、食感に変化が出ていました。
ゲテモノっぽい先入観とは裏腹に、あまり違和感を覚えることなく食べられます。佃煮に使われている水飴の甘味や、醤油の旨味が、カレー的な味わいと親和性が高いせいかも知れません。
この後、食パンに塗って焼いてみました。加熱によってカレーと海苔の風味が増し、なかなかにオツな味わい。
しかし、私の一番のオススメは、おにぎりの具ですね。「片手で持てるカレーライス」が楽しめますよ。