中部地方試食の穴

足腰に効く? 羊のスジ肉入り【山の肉屋の養生咖哩】

山の肉屋の養生咖哩:パッケージ

 俳句に「薬喰い」という季語があるそうです。
 これは冬の季語。栄養のある獣肉を、寒い時期に“薬”として食べていたことに由来するとか。

 今回試食したのは「山の肉屋の養生咖哩」。羊のスジ肉を使ったレトルトカレーです。

 レトロなデザインのパッケージ。その裏面に「薬喰い」として、「足腰の養生に筋を食え」「膝の弱い衆には筋の肉」との言葉が書かれています。
 中国の薬膳にある教え「同物同治」。身体の不調を治すには、調子の悪い部位と同じものを食べると良いという考えです。……羊のスジ肉は、弱った関節などに効くのかも知れませんね。

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長野県のジンギスカン その延長線上に

 1食200g。販売は、長野県飯田市にある「肉のスズキヤ」です。こちらは他にもレトルト製品を作っていて、かつて私は「鹿肉カレー」を食べたことがあります。

 温めてご飯にかけたカレーは、濃いめのブラウン。ゆるいトロみがあります。シメジやニンジンなどがドッサリ入っており、それらの下に、肉らしい物体がゴロリと横たわっているのがうかがえます。

山の肉屋の養生咖哩:実物&パッケージ裏面

 羊のスジ肉、その魅力がみなぎるカレーです。全体的にマイルドな作りで、醤油や砂糖を巧みに利かせた、日本人好みのおいしさ。ご飯が進みます。半面、スパイスに山椒(花椒)が加えてあり、中華っぽいヒリヒリとした風味が、後味に香ります。
 スジ肉は滋味豊かで、ポーションが大きい。軟らかく煮込まれている半面、歯応えが残っている部分もあります。食べ応え満点でした。

 長野県はジンギスカンが盛んで、北海道とは異なる発展を遂げていると聞きました。その延長線上に、羊のスジ肉を使ったこのカレーがあるようです。
 ちなみに、肉のスズキヤでは「遠山ジンギス」という、タレに漬け込んだ羊肉を扱っていまして。これがまたウマいのですよ。

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