「さて、どこのカレーを食べようか…?」という時、スマートフォンで検索することが増えてきました。インターネットのグルメサイトやSNSなどの店舗情報が、スマホの位置情報に応じて掲載されるので、実に便利です。
スマホの小さな画面では、目立つ写真に関心が向いてしまう。そのせいか、見栄え優先でカレーを選びがちになります。
今回訪れた「和八(わっぱち)」は、見栄えで選んでみた店。そのカレーこそが「カボチャクリームカレーうどん」です。
福岡県福岡市のJR博多駅。併設の駅ビル「アミュプラザ博多」10階のレストラン街に、店舗はあります。店内は和風のしつらえで、カウンター6席、2~4人がけのテーブルが6卓ほど。
辛口がマイルドな味わいに
メニューを開くと、うどん類のトップに「とり天カレーうどん」と「カボチャクリームカレーうどん」が並んでおり、カレーうどんに力を入れている模様。この時は、あらかじめ目星を付けておいた後者を注文しました。
アルコールや酒肴も充実していました。箸袋にもある「博多うどん酒場」という文言などを見るに、居酒屋的な使い方ができる店なのでしょう。
しばし待って、カレーうどんが到着。器の中は、レモンイエローのモコモコとしたクリームでいっぱいです。事前に分かっていたビジュアルではありますが、このままではカレーともうどんともつかないので、クリームに隠れていたうどんを箸で引っ張り出し、写真を撮りました。
独特なカレーうどんです。表面を厚く覆っているクリームは、ミルキーさに加え、カボチャ由来と思われる優しい甘味が特徴的。その下には、軟らかくてモチモチとした食感のうどんが横たわり、カレー風味の濃厚なダシが絡んでいます。
カレーダシは辛口で、やや塩分の利いた味わいです。それをカボチャの甘いクリームが包み込み、マイルドなおいしさが。また、クリームが意外にこってりとしていて、全体のボリュームが増し、満腹感につながっていました。
隣のテーブル席も、後から入店した1人客も、カボチャクリームカレーうどんを食べていました。この店の看板メニューのようです。
SNSの影響というか、“映え”の効果というか…そんなコンテンポラリーな力を、改めて思い知らされました。