全国にはさまざまな果物の名産地があり、そこには果物を活用したカレー製品などもあります。
リンゴなどはカレーに最適……なのですが、今回試食したのはブドウ入り。ピオーネ種が使われていました。
その名も「フルーツ王国 うきはんカレー」。福岡県うきは市の“ご当地カレー”です。
パッケージの裏面は、うきは市の観光パンフレットさながら。ピオーネをはじめ、市内の景勝地、道の駅などが、写真や地図とともに紹介されています。
ブドウは全体になじんでいる?
うきはの里株式会社の販売。1食200グラムです。
温めてご飯にかけたカレーは、暗めの黄土色。ポタージュ程度の粘度です。牛肉と思われる、大きさ1~2センチの細片が、3切れほど入っています。“主役”であるはずのピオーネですが、果実などは見当たりません。
マイルドなビーフカレーです。欧風の作りで、しっかりとした甘味のベースがあり、それがビーフの旨味を引き立てています。スパイスの刺激はほとんどなく、パッケージの表示どおりの「甘口」でしょう。
ピオーネはピューレとして混入されている模様。食べている最中に“ブドウ感”を覚えることはなく、カレー全体になじんでいるようです。わずかに後味で、フルーティーな風味が香りました。
おいしいカレーではありますが、個人的には“ブドウ感”というか“ピオーネ感”を打ち出してほしかった。果肉をゴロゴロ入れるとか。
……とは言え、そんなカレーだと、食べる相手を選ぶような“ゲテモノ感”が生じてしまうおそれも。みんなに食べてもらえるように仕立てるって、難しいですね。