「通常の5倍」と謳われていれば、つい反射的に「それはスゴい!」なんて思ってしまうものですが。
何と比較しての「5倍」なのかは分かりません。通常1切れのところが5切れでも、通常1個のところが5個でも、どちらも「5倍」です。
今回試食したのは「たまねぎ5倍カレー」というレトルト製品。タマネギがどれくらい入っているのでしょうか?
タマネギっぽい(?)フォルムが目を引く、ユニークなパッケージです。「当社従来品と比べて5倍の量」などと書いてありますが、量の程度は不明瞭。とにもかくにも“多量”ではあるのでしょう。
使われているタマネギは淡路島産とのこと。「淡路島フルーツ玉ねぎ」というタマネギの、ドレッシングやスープなど、さまざまな加工品を紹介したパンフレットが、レトルトパックと一緒に入っていました。
ザク切り大量 存在感しっかり
販売は兵庫県南あわじ市の善太。1食220グラムと、やや多めです。
温めてご飯にかけたカレーは、明るめのブラウン。表面が油脂で光っており、モッタリと重い口当たりです。タマネギがたくさん入っているようですが、他の具材はよく分からない。ニンジンらしい小さなカケラや、粒状の肉が、いくつか見えました。
洋食風というか給食風のカレーです。マイルドな甘口で、スパイスの風味は弱め。半面、濃厚な旨味が特徴的で、ご飯が進みます。
このカレーの“主役”は、やはりタマネギ。ザク切りのものが大量に煮込まれていて、それが甘味や旨味、トロみなどを生んでいる模様。タマネギらしい風味、形状や質感などが、カレーに煮溶けることなく残され、しっかりとした存在感につながっていました。
食べやすいカレーではあったものの、打ち出されている“タマネギ感”はかなりのもの。万人向けと言いたいところですが、タマネギが苦手な人にはキツいかも知れません。
こうなると、もはや「5倍」だろうが何だろうが、どうでも良くなってしまいますね。……参りました。