カレーライスをグラタン皿に盛って焼き上げた「焼きカレー」は、福岡県の北九州が発祥と言われています。ですが、似たような「カレードリア」というスタイルが各地に存在しており、発祥をめぐる真相は謎に包まれています。
宮崎県宮崎市に、おいしい「焼カレー」で知られる店があります。「き」の送り仮名が無いので、「焼きカレー」とは別物かも。
宮崎市の繁華街、元宮町の「パパのカレー屋さん」。小さな店舗がひしめき合う路地裏にあり、立て看板に従ってたどり着きました。
店内は洋食屋風。カウンター3席、4人掛けテーブル1卓、小上がり3卓。
立ち働いているマスターらしい人物は、バンダナと眼鏡と鼻ヒゲが印象的。メニューに似顔絵が載っているところを見ると、“名物オヤジ”なのでしょう。
店内に「焼カレー」の貼り紙が散見され、売れている品であることをうかがわせます。メニューには他に、地鶏カレーなども載っていました。
牛乳を付けるのが“流儀”
出てきた焼カレーは、大きめのグラタン皿にたっぷり。溶けたチーズが覆い、グツグツと音をたてています。コールスローサラダと牛乳が付いていました。
欧風のカレーで、中辛程度でしょうか。層を成す大量のチーズと共に食べると、口の中で程良くマイルドな味わい。温泉玉子もトッピングされ、チーズの軟らかな食感とはまた違い、不思議なアクセントを生んでいます。
ご飯に対してカレーの量が多く、「ドリア」よりは「グラタン」に近い印象。チーズのボリュームも手伝い、満腹、満足のひと皿でした。
ビールと合わせたら、うまいだろうなぁ…と思いつつ、牛乳をグイッ。これはこれで合います。カレーに牛乳を付けるのが、この店の“流儀”のようです。