熊本県西部の天草地方。島しょ部なので魚介類が豊富に獲れ、それを活かしたシーフードカレーを食べさせる店があります。
ですが、地元の人たちの嗜好は、やや異なる模様。訊いてみたところ、「魚介類は食べ慣れていて特別感がない」「ごちそうと思えるのはハンバーグとか焼き肉とか」との回答。いささか意外だけど、うなずける部分もありますね。
今回訪れたのは「カレー庵 くいしん坊」。天草で長年支持されているという、カレーの専門店です。
天草市の本渡町本戸馬場。中心市街地を東西に走る幹線道路、国道324号沿いにある路面店です。
喫茶店風の店内は、カウンター4席、テーブルが6卓18席ほど。ウッディな調度でまとめられています。オーナーの趣味なのか、壁面には登山の記念写真が。
インデアンと欧風の2本柱
メニューは、インデアンカレーと欧風カレーの2本柱。トンカツやソーセージなどのトッピングでバリエーションを出しています。
両方のカレーを半分ずつ食べられる「ハーフ&ハーフ」を注文しました。
しばし待ってカレーが登場。レモン色のサフランライスを、大量のカレーがドサッとばかりに覆っています。写真の右半分が欧風カレー、左半分がインデアンカレー、それぞれに濃厚そうなビジュアルです。ミニサラダ付き。
焦茶色の欧風カレーは、深いコクが特徴的。煮溶けているのか具材は見られません。キリリとドライな、やや苦味の利いた味わいです。
インデアンカレーは、挽肉とトマト、タマネギが入ったミートソースっぽい作り。スパイスのホットな刺激が利いています。
どちらのカレーも、ボリュームがあって食べ応え満点。ではありますが、食べていると少々単調になるので、付属のサラダや、卓上にある福神漬で緩急を付ける必要がありました。
私が入店したのは、午前11時の開店直後。正午を過ぎるころには、近隣住民と見られるラフな格好をした人たちが次々とやってきて、チキンカツや揚げナスなどをトッピングしたカレーを注文していました。