カレー味のふりかけ…。
スーパーマーケットあたりをのぞいてみれば、たいてい何種類か売られています。珍しいものではありません。
とは言え、ありふれたジャンルにも“高級品”はあります。今回試食した「マハラジャ」は、そんなふりかけでした。
佃煮の製法を応用
東京・新橋にある佃煮の老舗「玉木屋」では、佃煮の製法を応用したふりかけを開発。その一環で、「世界のふりかけ」というユニークなシリーズを販売しています。
付属のパンフレットによると、中華風の「四川麻婆豆腐」や、アメリカ風の「ベーコンエッグ」、欧風の「オリーブ&アンチョビ」など、ラインナップは8種類。そのひとつが、インド風の「マハラジャ」です。
1食分は8グラムで、12センチ×7センチほどの小袋入り。製造は新橋玉木屋。
ご飯にふりかけをかけてみました。全体は茶褐色ですが、目を近付けると、質感も色合いもさまざまな大小の粒子が混在しているのが見えます。
旨味と甘味と塩味が混ざり合い、そこにカレー風味が加わっているところは、一般的なカレーふりかけと同様。ですが、それらの“度合い”が高いところが、本品の特徴でしょう。注意深く味わってみると、旨味はトマトに、甘味はタマネギに、塩味は醤油に、由来しているらしいと分かる。やや遅れてやってきたスパイスの刺激は、ホットにしてキレのある、印象的なものでした。
内容物で目立っていたのは、フリーズドライの豚肉とニンジン。粒状の豚肉は大きさ3~5ミリ、細長いニンジンは5~10ミリで、それぞれに食べ応えをもたらしていました。
なかなかに本格的な刺激が感じられる、おいしいふりかけでした。
惜しむらくは、分量がとぼしいところ。ご飯にドッサリふりかけられたら、ドライなキーマカレーっぽい風情が楽しめるかも知れません。「ふりかけは本来ガッツリ食べるものじゃない」なんて言われそうですが。