大相撲の第52代横綱、北の富士。
引退して親方を務めているこの人物が、カレーにくわしいのかどうか、私は知りません。キャリアを見るに、おいしいものをたくさん食べていることは確かでしょう。
今回試食したのは「横綱 北の富士カレー」。パッケージには「解説は辛口/カレーはちょっと辛口」とありますが。
北の富士親方その人が手掛けていることが、最大の“売り”なのでしょう。パッケージを裏返すと「本当に私が作った/自信作です!」などと書かれ、「信じて下さい」と言わんばかり。
たまたま私は、北の富士親方がカレーを試作している動画を、インターネットで見ることができました。「本当に」作っています。市販の固形ルーを使ったりしていましたが。
動画によると本品は、前回試食した「名物 国技館カレー」に続く、ある種のシリーズ製品と見られます。
試作重ね「いやんなった…」
販売は日本相撲協会。1食200グラムです。
温めてご飯にかけたカレーは、暗めのブラウン。モッタリと重めの粘度です。具材は、大きさ2~3センチの肉の小塊が2個と、ジャガイモやニンジンの3センチ前後のカケラが数個確認できました。
マイルドなポークカレーです。フルーティーな優しい甘味が特徴的で、豚肉のおいしさを巧く引き立てています。リンゴやバナナが使われている模様。遅れてホットな刺激がジワリと拡がり、文字通り「ちょっと辛口」に。
豚肉は赤身中心で、噛み応えがあります。ゴロゴロとした野菜類も手伝って、具だくさんな印象を受けました。
動画には、カレーを食べ終えた北の富士親方が、試作などの作業に疲れたのか、「カレーライスいやんなった…」と漏らすシーンが出てきます。
そんな苦労の甲斐あって。しっかりとした満足感のあるカレーに仕上がっていました。