こもくたろうさんのカレー屋がオープンしたので、食べに行きました。
熊本のタウン情報誌の編集者だった人物で、退職後、熊本市内で試験的・限定的なスタイルのカレー屋を運営していました。そのこもくさんが本格的に店舗を構えたと聞き、いそいそと訪れた次第です。
店名は「こもく商店」。ちなみに、こもくたろうは一種のペンネームらしいのですが、由来は分かりません。
熊本県の中央部、宇城市不知火町御領の県道14号(旧国道3号)沿いにある路面店です。
看板が出ているけれど、店外に駐められている黄色いキッチンカーも目印になりそう。イベントなどに出店する計画があるそうです。
相がけでコントラストを楽しむ
店内はカウンター5席、4人がけのテーブル4卓、2人がけが1卓。かつて喫茶店かスナックだったと思われる物件です。ガラス製の食器棚や、レンガ風の壁紙などに、どこか“昭和”の香りが。
奥にはアップライトピアノが鎮座。本棚もあったので、並んでいる背表紙に見入ってしまいました。他人の読書傾向が気になる性分なのです。
現時点では、メニューは固定されていない模様。ボードに手書きされています。
この日のカレーは「スペアリブのポークビンダルー」と「えびカレー」の2種。両方食べたい私は、相がけを注文しました。
やがてカレーが到着。紡錘形に盛られたサフランライスの両側に、ポークビンダルーとえびカレーが注いであります。前者には豚肉の小塊が、後者には剥きエビ3匹が入っていて、目を引きます。アチャールらしい野菜類の付け合せも数種類。
ポークビンダルーは、酸味が利いてさっぱりとした味わい。肉の旨味も手伝って、ご飯が進みます。油脂に溶けている、シナモンなどスパイスの刺激も印象的でした。
えびカレーは、中華スープみたいな優しいあっさり味です。タイ風かと思いきや、私には未知のカレー。エビのポーションが大きく、食べ応えがありました。
刺激の強いカレーと、ほとんど刺激のないカレーと…双方のコントラストを面白がっていたところ、いつの間にか平らげていました。
店内で立ち働いているこもくさんは、忙しそうではあるけれど、実に楽しそう。
タウン誌編集で培われた知識やセンス、アイデアなどが、これからカレーに活かされていくことでしょうね。