豚肉を使ったカレーは無数にあります。
一方、ゴボウを使ったカレーは比較的珍しいかも知れません。決して皆無ではないけれど、カレーの材料として一般的とは言い難いポジションに、ゴボウはあるようです。
今回試食したのは「豚ごぼうカレー」。その名のとおり、豚肉とゴボウをメインに据えた、宮崎県都城市の“ご当地カレー”です。
パッケージの裏面で、豚肉のことが写真付きで紹介されています。都城市のブランド「観音池ポーク」とのこと。
ですが、ゴボウの方は「宮崎県都城産をはじめとした国産ごぼう」と書いてあるのみ。ゴボウの“冷遇”が、いささか気になります。
際立つゴボウの存在感
都城市の「ばあちゃん本舗」の販売。1食200gです。
温めてご飯にかけたカレーは、艶やかな焦茶色で、粘度は強め。ニンジンやジャガイモなどがゴロゴロと入っている中、目を引いたのがゴボウです。長さ約4.5cm・直径約1.3cmのものと、長さ約3cm・直径約2cmのものが2個。豚肉は、大きさ1cm程度のカケラを8個ほど確認しました。
家庭風のポークカレーです。旨味が強くて、ご飯をおいしく食べさせる作り。スパイスの刺激は中辛より弱めと思われます。
レトルトカレーとしては、豚肉の量は多めだったと思われますが、それ以上に、ゴボウには“主張”が感じられました。軟らかく煮込まれていながらも、形状は保たれており、食感は「ホクホク」と「シャクシャク」の中間あたり。土の香りを思わせる、強い風味が印象的でした。
銘柄豚を押しのけるほどに、ゴボウの存在感が際立っているカレーでした。商品名は「ごぼう豚カレー」にすべきだったようですね。