甘い果実は、ジャムなどに加工されたりします。そのジャムは、カレーなどに活用されたりします。
農産物の名産地などで、しばしば見られる展開。製品加工によって付加価値を高める狙いのなです。
今回試食したのは「川北いちじくカレー」。イチジクの産地で加工・販売されているレトルト製品です。
種子がカリッ、プチッと
パッケージに「川北町で育まれた」とあります。石川県の南西部にある川北町、ここの特産品がイチジクとのこと。
石川県の地元紙のウェブサイトによると、地元JAの主導で、イチジクをピューレなどに加工する取り組みが進められているそうです。
製造は石川県金沢市の生きがい工房。1食180グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、深みのあるブラウン。ポタージュ状の中に、野菜らしい細粒が混じっていますが、それより大きな具材は見られません。
肉は入っていないものの、欧風の作りです。マイルドにして穏やかな味わいは、表示どおりの「甘口」。後味にかすかに残る、さわやかな酸味が特徴的でした。
歯の間でカリッ、プチッと砕けたのは、イチジクの種子でしょう。ピューレなのかは分からないけれど、イチジクが使われていることは確かなようです。
製造を担当した「生きがい工房」。ユニークな名称なので調べてみたところ、障害のある人たちが働いている福祉作業所でした。…このあたりも、付加価値を高める要素なのかも知れません。