本に合う食物は何か? 読書に合う料理は何か? …私はカレーを挙げます。
理由を問われても、「何となく」としか答えられないのですが。古本の街である東京・神田神保町にカレーの名店が集まっていることに、どこか関連している気がします。
今回訪れた「yom nom」は、老舗書店の2階にあるバー。この店の食事メニューがカレーなのです。
熊本市中央区のアーケード街・上通に、「長崎書店」という本屋があります。決して大きな店ではないけれど、創業1889年の老舗です。
ここの2階に「yom nom」はあります。やや薄暗い店内は、黒やブラウンの調度で統一され、落ち着いた雰囲気です。カウンター8席、テーブルが4卓ほど。
カレーに加えてアルコールも
テーブルに置かれた紙製のコースターが、本を開いた形にデザインされていてユニーク。店名もそうですが、1階の書店にちなんでいるのでしょう。
メニューブックを見ると、ビールやウイスキー、カクテルなどに交じって、カレーも。定番のカレーが3種と、期間限定のカレーが1種あるようです。
定番の「豚なんこつカレー」と、期間限定の「シーフードココナツカレー」を、相がけで注文しました。
しばし待ってカレーが到着。中央にご飯、左右にカレーと、シンメトリーに盛られています。向かって右側が豚なんこつで、暗めのブラウン。左側がシーフードで、こちらは明るい黄土色です。ご飯の端には、櫛切りのレモン。
豚なんこつは、ホロホロに煮崩れている豚肉の、濃厚な旨味が特徴的です。軟骨は小豆大ほどのものが数粒、コリッとした食感を加えています。シーフードの方は、ミルキーにしてマイルド。その中に、甲殻類や貝類などの味わいが引き出されています。
どちらのカレーも、丁寧に作られていて好印象。ご飯が進むおいしさでした。ビールなどを合わせてもイケそうです。
昼間から開いていて、カレーに加えてアルコールも楽しめる店。次回は本を携えて訪れ、「読む飲む」を実践したいなぁ。