しばしば見聞きする「間借りカレー」という業態。飲食店などの空き時間に、アマチュアやセミプロの料理人が“間借り”し、カレーを提供するスタイルです。
流行しているのかは分かりませんが、私の周りに出没することも。
熊本県八代市にある拙宅の近所で、間借りカレーの「山内咖喱研究所」が限定オープンすると聞き、食べに行きました。
間借り先は、ダイニングバー「バロンズ倶楽部」。
この日は、店舗を会場にマルシェ的な物販イベントが開催されており、出店のひとつとして間借りカレーも加わったのです。
“間借り”で世に問う
厨房で忙しく立ち働いていた青年が、山内咖喱研究所の店主(所長?)山内光起さん。
本業は看護師。2年ほど前から、熊本市内などで活動を行なっているそうです。ユニークなデザインのオリジナルステッカーも、カレー活動の一環でしょうか。
メニューはキーマカレー1種類。テイクアウトもできると聞き、私は持ち帰ることにしました。
丼型の容器に入ったキーマカレー。中央のカレーを囲んで、ナスやズッキーニのソテー、アチャールらしいタマネギなどが、彩り良く配置。トッピングされた半割のゆで卵や、輪切りのオクラに、細やかさが感じられます。
キーマカレーは汁気のないソボロ状。山内さんは「五香粉を使っており、中華っぽい感じ」と話していましたが、私個人はコリアンダーやクミンなどスタンダードな風味を強く覚えました。豚肉が使われているものの、むしろ付け合せの野菜類の存在感が前面に。
全体をざっくり混ぜ合わせてパクリ。食感や味わいが異なる野菜類に、ご飯、ゆで卵が加わり、口の中で多彩に変化します。それらをキーマカレーがまとめ上げている印象でした。
カレーの腕前を世に問う方法として、“間借り”は適していると思います。リスクが低い分、“冒険”ができそう。
いろんな「間借りカレー」を食べてみたいものです。どこでオープンするのか…情報をキャッチするのが難しそうだなぁ。