関西に出張した際、まとまった空き時間ができたので、思い立って「国立民族学博物館」を訪れました。
民族学・文化人類学の研究や展示を行なっている、国内最大の施設。一度は行ってみたかったのです。
ダイナミックな展示を見て回り、館内の「レストラン みんぱく」で昼食に。施設の性格に合わせてあるのか、エスニック系のメニューが多く、カレーもあります。
国立民族学博物館が建っているのは、大阪府吹田市の万博記念公園。
伊丹空港から大阪モノレールに乗った私は、万博記念公園駅で下車。そびえ立つ「太陽の塔」を見上げながら公園内を歩き、博物館にたどり着きました。
優しい甘味とホットな辛さ
正面玄関を入って左手に「みんぱく」があります。広くて明るい店内は、4人掛けのテーブル9卓、6人掛けが6卓。暖色系のシンプルな調度で、どこか昭和時代のデパートの食堂みたいな雰囲気も。
店舗入口とレジ脇にメニューが掲示されており、事前に食券を購入する仕組みです。
私は「マッサマンカレーランチ」を注文しました。カレーランチはマッサマンとグリーンの日替わりで、この日は前者。初めからマッサマンを食べたかったので、ラッキーでした。
メニューは他に、ガイトート(タイの鶏唐揚げ)やフォー(ベトナムの米麺)など。期間限定というダル・バート(ネパールの定食)もありました。
ランチが到着。オレンジ色がかったマッサマンカレーと、タイ米のご飯が、それぞれ白磁の碗に盛られています。ベトナムコーヒーを使ったというゼリー、そしてミニサラダが付いていました。
ココナツミルクの優しい口当たりや甘味に続き、ホットな辛さが鮮烈に利いてきます。とは言え、全体がクリーミーなので、すぐに刺激は和らぎ、食べやすいバランスに。そこに深い旨みが加わって、あっさりとしたタイ米をモリモリ食べさせてくれます。
具材のメインはチキン。実に軟らかくてジューシー。煮込んだのではなく、肉を蒸して混ぜ込んであるようです。この他、素揚げしたナスやパプリカ、ジャガイモなどが入っており、ボリューム感を高めていました。
壮大な人類史を見学し、さまざまな世界の驚異に触れた後では、食べるカレーもひと味違った感じ。謎や不思議への“感度”が高まった気がします。
謎と言えば、マッサマンカレーに入っていた細長いキノコ、焦茶色でシャキシャキとしていたあの具材は、シメジだったのでしょうか…?