黒いカレーを作りたい時、何を使えば良いのでしょう? すぐに思い浮かぶところでは、イカスミや黒ゴマ、食用炭などがありますね。
今回試食したのは「のりクロ 黒カレー」。この色の素は海苔です。有明海産の海苔をペースト状にした、「のりクロ」という調味料が使われているそうです。
ネットリつややかな漆黒
カレーに海苔…納得できる半面、「この手があったか」という思いも。黒い食べ物として身近な存在なのに、私はカレーと関連付けてみたことがありませんでした。
販売は福岡県柳川市の高橋商店。1食180グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、ネットリとした黒色。表面がつややかで、どこか重油みたいな感じ。それでも、目を近付けてみると、緑色や茶色などが混ざった複雑な色彩であることが分かります。具材などは見当たりません。パッケージ裏の説明では、カツカレーやカレーパスタ向けの“ソース”みたいな用途が推奨されているようです。
カレーとしての作りは独特。酸味が突出しています。ホットな刺激も利いており、これは中辛程度でしょう。のりクロは柚子風味の辛味調味料がベースになっているらしく、その味わいが前面に出ている模様。強い旨味も手伝って、ご飯が進みます。
食べていて、海苔の風味などを感じることはありませんでした。ただ、舌にまとわり付いてくるようなカレーの粘りに、海苔の佃煮に通じるものを覚えました。
野菜や肉、魚介類など、さまざまな食材が使えるカレー。ですが個人的には、ワカメや昆布などの海藻類は合わないと思っていました。
それだけに、この黒カレーを食べ、再度「この手があったか」と感心した次第です。