黒豚が有名な鹿児島県。ですが当然、おいしいものは他にもたくさんあります。
食肉で挙げるなら、例えば「赤鶏さつま」。出水市などで生産され、PRに力が入れられている銘柄鶏です。
今回試食したレトルト製品「赤鶏さつまカレー」は、銘柄鶏が前面に打ち出されています。“ご当地カレー”と言えそうですね。
多彩な食感 骨付き肉ならでは
化粧箱は厚さが約3センチあり、通常のものより1.5倍ほど分厚い作りです。骨付きの手羽元肉が2本入っているそうなので、それが収まるサイズなのでしょう。
販売は出水市の赤鶏農業協同組合。1食180グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、赤に近いオレンジ色。ゆるいトロみがあります。レトルトパックからゴロゴロンと出てきた2本の手羽元肉は、それぞれ長さ9センチほど。肉の形状が保たれています。
アッサリとしたチキンカレーです。トマト由来と思われる強い旨味はあるものの、甘味や酸味はおだやかで、全体的に優しい味わい。スパイスの刺激も控えめです。
手羽元肉はミッシリと繊維質が詰まっている半面、なかなかにジューシー。煮崩れてはいないのに、骨離れが良くて軟らかいところも高ポイントです。トロリとした皮目や、コリコリとした軟骨部分など、骨付き肉ならではの多彩な食感が楽しめました。
1食の分量のうち、骨が占める割合はかなり多いはず。ですが、物足りなさより、むしろボリューム感を覚えました。それだけ、よくできたカレーなのでしょう。
赤鶏さつまの魅力、その一端が味わえた気がします。