レモン汁をかけて食べるカレーもあれば、牛乳を混ぜ入れるカレーもあります。それぞれの素材は、決して珍しいものではありません。
では、レモン牛乳が入ったカレーはどうでしょう?
今回試食したのは、その名のとおりの「レモン牛乳カレー」です。
栃木県の乳飲料を応用
パッケージ裏面に「レモン牛乳物語」という短文が載っており、「レモン牛乳」という乳飲料が、栃木県で何十年間も親しまれてきたことが分かります。それをレトルトカレーに応用した製品なのでしょう。
販売は栃木県日光市の永井園。1食200グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、レモンイエローというかクリーム色をしており、ポタージュ状のユルい粘度。肉やタマネギらしい、1センチ前後のカケラがたくさん見えます。
ユニークな作りのポークカレーです。旨味が強い半面、スパイスの刺激はほとんど感じられません。クリーミーな食感も手伝い、カレーと言うよりはクリームシチューの風情。とは言え、鼻腔へ抜けていくさわやかな香りがあって、これは確かにレモンです。
豚肉は粒状で、脇役的な印象。ですが、加熱のせいか硬くなっていて、かえって噛み応えがあり、存在感につながっていました。
かなり“クリームシチュー感”が強いので、カレーとしての評価が難しい。戸惑うばかりでした。
レモン牛乳に慣れ親しんでいるであろう栃木県民なら、また異なる感想を抱くのかも知れませんが。