試食の穴近畿地方

“舞妓”的なカレーとは?【かれぇどすえ】

かれぇどすえ:パッケージ

 いろんな“ご当地カレー”がありますが、大きく“産物系”と“あやかり系”に分けられるのではないかと個人的には考えています。
 “産物系”とは、その土地の名産物・特産物とされる肉や野菜などを、材料に使ったもの。“あやかり系”は、その土地の有名人や景勝地、故事来歴などを、製品のコンセプトに据えたものです。

 今回試食した「かれぇどすえ」は、“あやかり系”に分類されるレトルト製品。パッケージを見れば分かるとおり、京都の舞妓にあやかっていますよね。

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大きなタケノコの存在感

 パッケージ裏面には、舞妓に関連した催事「京おどり」「五花街合同公演」「みずゑ會」が写真付きで紹介されています。京都土産としての購入を狙った、観光客向けの製品なのです。

 1食200グラム。販売は滋賀県大津市にある丸尾食品ですが、京都の宮川町芸子組合が監修しているそうです。

かれぇどすえ:実物

 温めてご飯にかけたカレーは、明るめのブラウン。ゆるいトロみがあります。タケノコと見られる3センチ前後の乱切りが、ゴロンと4個。油揚げの細切りが10切れほど。全体にミンチ肉の粒が散っています。

 あっさりとしたチキンカレーです。穏やかな和風の味わいが特徴的で、ご飯によく合います。ピリリとしたスパイスの刺激は、中辛程度と思われます。
 ポーションの大きなタケノコは、シャクシャクとした歯応えも手伝って、強い存在感が。チキンのミンチ肉は地味だけど、代わりに、肉などの旨味を吸収した油揚げが引き立っていました。

 “舞妓”を前面に押し出しているパッケージ。一方、中身のカレーには、作りが和風という以上に“舞妓”的な要素は見られませんでした。おいしいだけに、少々残念です。
 とは言うものの、それでは何が入っていれば、どんな味わいなら、“舞妓”的なカレーと言えるのか? 今のところ、私には謎です。

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