前回の「別府地獄のキーマ」に続いて、またもや激辛カレーです。
カレーにおいて辛さを志向しているわけではないけれど。手元にカレーがある以上、私に食べないという選択肢はありませんし、食べたからにはレビューをするのです。
今回試食したのは「血の池地獄カレー」。大分県別府市の地獄温泉にちなんだレトルトカレーです。
炎や怪物などが踊るパッケージデザイン。裏面には「鬼のように辛い激辛カレーです」などと書かれており、ご丁寧にも“激辛”であることを示す辛味表まで付いています。
鮮血さながら マグマのようでも
販売は大分市の「Hell Company」で、これは前回のレトルトカレーと同じ。不穏な感じの社名は、地獄温泉にふさわしくも思えますね。1食180gです。
温めてご飯にかけたカレーは、少々くすみのある赤褐色で、まさに鮮血さながら。ドロリとして重たいところは、煮えたぎるマグマのようでもあります。具材は、黒っぽい0.5~1cmほどの粒がポツポツ散在するのみで、これはミンチ状の肉と見られます。
旨味の強いビーフカレーです。口当たりはクリーミーで優しい。半面、「地獄」を謳っているだけに、ホットな刺激はかなり強烈で、確かに「激辛」のレベル。刺激が鼻腔へ突き抜け、眼に涙がにじみました。
ところが、インパクトは大きかったものの、その刺激は意外とあっさり収まりました。辛さにキレがあるのです。いささか汗ばんでしまっただけに、スッキリ爽快にさえ感じられたほど。
黒っぽい粒は牛肉ですが、このカレーでは目立っていません。それよりも何よりも、ドンと押し寄せてスッと引く、奇妙な刺激が印象的。ハヒハヒ言いながらも結局、スムーズに完食することができました。
ここまでキレのあるカレーは初めてで、魅力を覚えるところもあったのですが。正直なところ、手元に無ければ、わざわざ食べることはなかったかも知れません。