夏恒例の「芦北伽哩街道」が始まりました。
参加13店舗のうち5店を訪問。2店で食べ、3店でテイクアウトしました。
事前にウェブサイトやパンフレットなどを見て、参加店舗とカレーをチェック。個性的だったり意欲的だったり、アレンジが面白いカレーを選んで、地図を見ながら順路を決め、できるだけ短時間で回るようにしています。
すべてのカレーを店内で食べるのは、さすがにキツい。かつては爆食いしたこともありますが、もう無理は利きません。近年はテイクアウト可能な店舗が多いので、いくつかを自宅に持ち帰り、家族でシェアしながら食べています。
1軒目は「マダラ カレー・アンド・ガルプ(MaDR curry&gulp)」。店内で「いわしと白子の親子カレー」を食べました。
カレーはスープ状で、地元産の醤油を利かせた和風テイスト。大きさ約11cmほどのイワシ1尾が入っており、スパイスの風味と違和感なく融合しています。ご飯には釜揚げシラスとチリメンジャコがトッピング、食感や味わいに変化をもたらしてくれました。この場合「白子」は精巣ではなくてシラス(イワシの稚魚)を指すため、「親子」のカレーということに。
2軒目は「コラッジオ」です。「辛(シン)・おぼれ鶏のスープカレー」をテイクアウトしました。
スープカレーはトマト風味で、濃厚にしてオイリーですが、重さやクドさはありません。ショウガの大きなカケラが入っており、ホットな刺激がジンワリ。ご飯にトッピングされている鶏肉は、大きさが11cmほどあってボリューミーです。店舗で食べる時は、この肉がカレーに入って「おぼれ鶏」となる模様。カレーをご飯に混ぜ込み、リゾット風にしてもおいしかった。
3軒目は「さるかに合掌亭」です。「馬すじカレー 夏野菜添え」をテイクアウトしました。
馬スジ肉は甘辛い醤油味で、コンニャクも入っています。関西の「ぼっかけ」っぽい馬スジ煮込が、カレーに混ぜ込まれているようです。これが旨味の強いカレーに良く合っていて、ご飯をおいしく食べさせてくれます。強引にも思えますが、ぼっかけとカレーの組み合わせは、神戸方面ではポピュラーとのこと。どっさりトッピングされた夏野菜も好印象でした。
創意工夫で地平を拡げて
4軒目は「味乃なじみ」。店内で「白い海老カレー」を食べました。
クリーム色のカレーは、ミルキーな味わいのポタージュ風。3匹のエビは、いずれも身が締まっていて、ブリブリと弾力のある歯応えが印象的です。エリンギの輪切りも入っており、食感にアクセントを加えています。ご飯は本格的なバスマティライス(普通の白米と選択可)で、パラリと軽い口当たりで食べやすかった。サラダとマンゴーラッシーが付いています。
5軒目は「たばくまん」です。「太刀魚カレー」をテイクアウトしました。
地元の偉人にちなんだ江上料理学院監修というカレーは、トマトの強い旨味や、優しい滋味が特徴的。この定番カレーに、タチウオとエビ、夏野菜の天麩羅が付いています。地元の名物であるタチウオは、大きさ約10cmの身が2切れ。カレーと天麩羅を一緒に食べても良いけれど、ビールなどがあるなら、先に天麩羅をツマミで味わい、締めにカレーを食べる手も。
初開催は2006年という「芦北伽哩街道」。熊本県内では最長のグルメイベントではないでしょうか。
変わったカレーや、珍しいカレーに加え、プレゼント付きのスタンプラリーもあって、いつも楽しませてもらっています。今後も毎夏開催され、参加各店の創意工夫でもって、カレーという料理の地平を拡げていってほしいものです。