「日本遺産」をご存知でしょうか?
世界遺産のローカル版みたいに思えますが、いささか異なる模様。世界の宝として守るべき文化財や自然が推薦・登録されるのが世界遺産で、日本各地の歴史的魅力を伝える“ストーリー”を文化庁が認定するのが日本遺産とのことです。
今回試食した「佐世保鎮守府ビーフカレー」は、日本遺産に認定された「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」にちなんで作られたレトルト製品。長崎県佐世保市の“ご当地カレー”です。
“海軍カレー”の系譜にも
パッケージには、明治期に整備された軍港都市・佐世保を代表する、設備や人物などを掲載。裏面には、日本遺産として構成された4軍港が、写真付きで紹介されています。
日本海軍を通じてカレーが普及したという関係から、本品が作られた模様。“海軍カレー”の系譜にも連なるようですね。
販売は佐世保市のエスプランニング。1食200グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、明るめのブラウン。粘度は強めで、小麦粉由来とみられる重さも。ボッテリとしたカレーに具材が埋没しているため、何が入っているのかよく分かりません。
マイルドなビーフカレーです。見た目とはうらはらに、なめらかにして上品な口当たり。ビーフの旨味と、フルーティーな酸味が利いています。後からジワリと出てくるホットな刺激は、中辛程度と思われます。
具材は、牛肉らしいカケラを確認。薄くて硬い質感は、ビーフジャーキーに似ています。スプーンひとすくいに1~2切れは入っており、この手のカレーとしては豊富な印象を受けました。
世界遺産に比べ、今ひとつ認知度が低そうな日本遺産ですが。このような製品を通じて広く知られるようになり、地域を盛り上げてほしいものです。