子供に『ライオンさんカレー』という絵本を買い与えたことがあります。ライオンのコックがカレーを作るというシンプルな内容ですが、気に入ってくれて、何度も読み聞かせたものです。
このほど「ライオンカレー」という店を訪れ、絵本のことを思い出した次第。ライオンとカレー、どこかしら似合っているように思えるのは私だけでしょうか?
店舗があるのは、熊本市中央区本山町の住宅街。産業道路と白山通りを結ぶ、細い道路沿い。
店内はカウンター6席、テーブルが3卓6席、小上がりもあります。民家を改装してあるらしく、和風とエスニックが混在した、居心地の良い空間です。
ご飯や玉子…随所に工夫が
カレーは「九州産黒豚のインディアンカレー」「九州産若鶏のバターチキンカレー」「海老と筍のグリーンカレー」の3種類。それぞれに、サラダのセットや、炙りチーズなどのトッピングができます。
この店のオリジナルと聞いたので、インディアンカレーを注文。ついでに、半熟スパイシーエッグをトッピングしてもらいました。
出てきたカレーは、何とも濃厚そう。2つに割られた半熟卵が目を引きます。黄色いご飯は、きれいな山形に盛られています。アチャールの小鉢と、バナナチップスが付いていました。
独特な作りのポークカレーです。4~5センチ程度の豚肉が2切れ入っていますが、“主役”の座はカレーに移っている模様。昆布とカツオ節から取った和風ダシがベースとのことで、ポタージュ状のトロみがあるものの、重さやクドさは感じられません。肉の旨味、それに酸味や苦味などがバランス良く混ざって、深いコクに。しっかりとした塩味が付いており、スパイスの刺激は中辛より弱めでしょう。
風味豊かなご飯は、米粒が小さくて硬め。店主によると、数種類のスパイスと一緒に炒め、炊いてあるそうです。一種のピラフですね。カレーと合っていました。
半熟スパイシーエッグは、半熟卵を揚げたもの。カレーを食べ進む際、面白いアクセントが加わります。やや冷たくなっていたので、温めてあればもっと良かったかも。
完成度の高い、おいしいカレーでした。バターチキンとグリーンカレーも期待できますね。
次に訪れた時は、屋号に「ライオン」と付けた理由を、店主に訊いてみようかな。