これまでに取り上げてきたカレーの中でも、商品名の長さでは3本の指に入りそう。
本当に“トップ3”なのか、実際には何番目なのか…そのあたりは分かりません。と言うか正直、過去のコンテンツを調べる気力がないのですが。
その名も「京王プラザホテル札幌 総料理長のカリー」。漢字と平仮名とカタカナで合計19文字に。さらに「十勝野ポーク」や「知床鶏」といった“種類名”を加えると、20文字を超えます。
パッケージの裏面に、カレーについての説明文が載っており、これがまた結構な長さです。北海道の上質なブランド豚を使っていることや、名誉総料理長の技術と経験が駆使されていることなどが書いてあります。
北海道らしさと高級感を両立
販売は京王プラザホテル札幌。1食250グラムです。
温めてご飯にかけたカレーは、明るい茶褐色。粘度は低そうですが、たくさんの具材が溶け込んでいるらしく、固形分は多いと思われます。十勝野ポークらしい、大きさ6センチほどの肉塊がゴロンと1個。それに、ズッキーニらしい緑色のかけらや、パプリカらしい赤色のかけらなどが見えます。
独特な作りのポークカレーです。油脂の中に、ミゾレ状の野菜類がたっぷり。タマネギの甘味や、トマトの酸味に、スパイスのホットな刺激が加わり、重層的なおいしさが生まれています。
豚肉はトロトロに軟らかく、ボリュームもあって、食べ応え充分。チャーシューに仕立ててあるそうで、強い旨味が特徴的でした。
食材の豊富な北海道らしさと、老舗ホテルの高級感が、うまく両立している感じ。
あの長い製品名には、安易な省略を拒む、作り手の矜持が込められていると見ました。