お酒を飲んだ後でラーメンが食べたくなること、ありますよね。
では、カレーはどうでしょう? 同じ国民食でも、ツルッと食べられるラーメンに比べ、ご飯モノは重たい感じがします。
今回訪れた「香辛亭」は、繁華街で深夜まで営業しているカレー店。「飲酒の“締め”に合う」とも評価されているようです。
深みとバランスが特徴的
熊本市中央区の下通。光琳寺通りに面した、飲食店が雑居するビルの2階奥にあります。階段脇の黄色い看板が目印です。
店内はカウンターのみ8席で、元はスナックだった模様。50年配のマスターが1人で切り盛りしています。
メニューを見たところ、カレーの種類は、チキンやキーマ、野菜、ツナ、馬スジなど。それぞれに辛さが調節できます。アヒージョやビールなども載っているので、ちょっとした酒盛りもできそう。
チキンカレーを注文。指示をしなければ「1辛」とのことで、そのままお願いしました。
出てきたカレーは、サラサラのスープ状です。8センチ立法ほどの鶏肉がゴロンと3個、オクラが1本、それにヒヨコ豆が数粒。ターメリックライスは、こんもりとした紡錘形。口直しというタマネギの漬物、それに粉チーズが添えてありました。
個性的なカレー。口当たりは軽いものの、タマネギの微粒子が大量に入っており、深みのある味わいです。甘味や酸味、苦味、渋味などのバランスの良さも特徴的。スパイスの刺激は“中辛”に相当するでしょう。
肉はモモ身と思われます。ジューシーながらも、スプーンで切れる軟らかさ。ポーションが大きく、食べ応え充分です。ホクホクとしたヒヨコ豆が食感のアクセントを、緑色のオクラが彩りのアクセントを、それぞれ務めている印象でした。
高い完成度をうかがわせつつ、ボリュームあるご飯も手伝って満腹に。飲酒後に平らげる自信はありません。
ですが、カレーのみの注文もできるそうですし、ご飯の代わりになるフランスパンなども用意されているとのこと。“締め”どころか、さらにお酒が進んでしまいそうな気がします。