神奈川県の逗子海岸に、かつて「逗子なぎさホテル」というリゾートホテルがありました。大正15年の開業当時は、湘南で唯一の様式ホテルだったそうです。
平成天皇が皇太子だったころ、このホテルのカレーを好んでいたとのこと。それを再現したというレトルト製品が、今回試食した「逗子なぎさホテルカレー」です。
販売はHAPPY COMPANY。1食200グラム。
煮溶けたジャガイモが特徴
温めてご飯にかけたカレーは、薄めの茶褐色で、ブラックペッパーらしい黒い細粒がチラホラ。ゆるいトロみがあります。鶏肉と思われる、大きさ2センチ前後のカケラ3個と、細片が数切れ。
パッケージによると「マレー風チキンカレー」。旨味が強くて、深いコクもある。塩味が利いていて、ご飯に合います。スパイスの刺激は中辛程度ですが、突出した風味は感じられません。ポタージュのような口当たりは、小麦粉のものではなく、煮溶けたジャガイモから生まれている模様。
鶏肉はホロホロと崩れる軟らかさ。半面、ダシはカレーに出ていました。
ジャガイモを煮溶かした作りのせいか、東京・神田の名店「共栄堂」のスマトラカレーに通じるものが。マレー風のカレーとは、スマトラカレーのことなのかも…などと考えてしまいました。