「花のカレー」と聞けば、普通は「花が入ったカレー」を想像しますよね。
しかし、実際には“花をイメージして”とか“花にちなんで”など、ややコジツケめいているものがほとんど。例えば「ネモフィラカレー」がそうです。
今回試食した「薔薇カレー」は、イメージしてもちなんでもいません。カレーにバラが入っているという、“そのものズバリ”なレトルト製品です。
鹿屋市の観光PRも
鹿児島県鹿屋市の“ご当地カレー”。同市は「ばらのまち」をPRしており、市内には「かのやばら園」という観光施設があるそうです。
1食200グラム。製造は近藤善光という個人です。
温めてご飯にかけたカレーは、ローズピンクというよりは、むしろ肌色。ところどころにオレンジ色の油脂が浮いています。クリームシチューのようなトロみ。具材は細片ばかりで、見ただけでは判別できません。
食べた印象もクリームシチューっぽい。ご飯を進ませる強い旨味がある半面、スパイスの刺激はイマイチです。それでも、後味にクミンが香って、これがカレーの眷属であることを思い出させてくれました。
具材として、タマネギやニンジンの細片を確認。成分表には「薔薇チャツネ」とありますが、私が食べた限りでは、よく分かりませんでした。せめて花びらでも入っていれば…。
パッケージには「ばらの花束を贈るつもりで作りました」と書いてあります。花束を贈るべきシーンで、このレトルトカレーをプレゼントしたら…なんて想像すると、なかなかに愉快です。