九州・沖縄探訪の穴

あっさりポークは引き立て役【黒かつ亭 中央駅本店:カツカレー】

黒かつ亭 中央駅本店:カツカレー

 おいしいカツカレーを食べたい時、カレー屋に行くべきか? トンカツ屋に行くべきか?
 私はトンカツ屋をオススメします。「カレーがおいしいカツカレー」と「トンカツがおいしいカツカレー」を比べた場合、後者の方が明らかに満足度が高いからです。

 しばしば吹聴していることなので、同じことを以前このサイトに書いたかも知れません。ですが、何度でも言いたい“真理”です。

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「トンカツがおいしい」の正当性

 今回訪れた「黒かつ亭」は、鹿児島の有名なトンカツ専門店。東京駅にも進出しているそうです。

 JR鹿児島中央駅の東側、鹿児島市中央町に「中央駅本店」はあります。大きな看板や、「当店は薩摩黒豚を使用しています」などと書かれた銘板が目を引きます。午後1時ごろに訪れたところ、店外で待っている人たちが10人ほど。
 店内は、4人掛けのテーブル5卓、カウンター11席。飾り気のない、小ざっぱりとした雰囲気です。そろいの黒いTシャツを着た若いスタッフたちが、キビキビと立ち働いています。

 当然のことながら、メニューはトンカツ関係の定食類が中心。「上ロースかつ定食」などが気になりつつも、隅に載っていたカツカレーを注文しました。

黒かつ亭 中央駅本店:銘板&店舗

 カツカレーが到着。カレーはポタージュ状で、具材らしきものは見当たりません。カレーとご飯の境界線に横たわっているトンカツは、大きさ約17センチ。小ぶりの丼鉢に盛られた千切りキャベツと、「辛さが足りない時に」としてカレー粉の小瓶が付いていました。

 あっさりとしたポークカレーです。豚肉のカケラを1切れ発見。タマネギなどは煮溶けてミゾレ状になっていると思われます。塩味の利いた優しい味わいで、スパイスの刺激も穏やか。カレーだけだと物足りなく感じられるかも知れません。
 トンカツは厚さ約1センチ。5つにカットされています。ミッシリとして緻密なロースの肉質もさることながら、フンワリ感とサックリ感を併せ持っているコロモがまた印象的。ワイルドな中にも上品さを感じさせるトンカツです。
 このトンカツのおいしさを、脇役のカレーが引き立てています。ここでのカレーは、トンカツソースのような位置付けなのでしょう。

 持論である「トンカツがおいしいカツカレー」の正当性を、改めて確信した私。
 しかし、立派なヒレカツ定食などが視野に入ると、やはり強く引かれるものを覚えてしまいますね。残念なことに、トンカツ屋においてカツカレーとトンカツ定食を比べた場合、後者の方が明らかに満足度が高いのでした。

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