西日本には鶏肉のことを「かしわ」と呼ぶ地域があります。
鶏の茶褐色の羽毛が、柏の葉っぱの色に似ていることに由来するとか。
しかし、今回試食した「KASHIWAキーマカレー」は、鶏肉とは無関係でした。ネーミングは千葉県柏市にちなんでおり、豚肉が入っているそうです。
あっさり優しい味わい
名店として知られる、柏市にあるカレー専門店「ボンベイ」の監修で作られたレトルト製品。市内で生産される銘柄豚「柏幻霜ポーク」や、千葉県北西部・東葛地域のトマトなどが使われているそうです。
販売は千葉県我孫子市のミスズ。1食180グラム。
黄色い化粧箱は、通常のレトルトカレーよりもサイズがひと回り小さく、やや分厚い作り。その中に、レトルトパックがふたつ折りにされて納まっています。一緒に、オーナーシェフが載った、気合いあふれるリーフレットも。
温めてご飯にかけたカレーは、汁気が多く、サラリとしています。ミンチ肉は細挽き。ミゾレ状のカレーと一緒に、長径5センチ、短径4センチほどのゆで玉子が、レトルトパックからコロンと1個。この他、パラパラと混ざっている、5ミリ角ほどの白っぽい具材が確認できました。
独特な作りのキーマカレーです。見た目どおりの、あっさりとした軽い口当たり。素朴で優しい旨味も特徴的で、肉や野菜の滋味が活かされている感じ。スパイスの刺激は、中辛より弱めでしょう。
ゆで玉子は、しっかりと火が通って、おでん並みの硬さが。脇に回ったようなミンチ肉に代わり、存在感を発揮しています。白っぽい具材はジャガイモで、小さいながらもホクホク。ゆで玉子とジャガイモによって食感に緩急が生じ、食べ応えにつながっていました。
パッケージの派手そうな印象とは裏腹に、カレーは穏やかなおいしさ。
オチャラケているのかと思ったら、意外に礼儀正しい好人物という。…ひょっとしたら、柏市の人たちがそうなのかも知れませんね。