探訪の穴熊本県内

タイプも味わいも異なる3種【カレー劇場 多舞羅雄:トリプルカレー】

カレー劇場 多舞羅雄:トリプルカレー

 醤油・味噌・豚骨の3種類をそろえているラーメン屋に、私たちはあまり魅力を感じないでしょう。そればかりか、「総花的なだけに専門性が低いかも」などと警戒してしまいそう。
 面白いことに、これが3種類のカレーをそろえた店であれば、むしろ好印象を抱く場合が多い。「バラエティ豊富」「あいがけが楽しめる」などとポジティブに受け止めたりするのです。

 今回訪れた「カレー劇場 多舞羅雄(たぶらお)」は、メインのカレーが3種類。それぞれにタイプも味わいも異なっています。

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重さやクドさが無いところが共通

 熊本市北区の龍田陳内、JR竜田口駅の北側、県道337号沿いにあります。店舗は“年季の入ったラーメン屋”っぽいたたずまい。手作りでしつらえてあるらしい店内は、カウンターのみ10席です。
 「千の砂粒から/一粒の黄金を/千の手間から/一滴の最高の汗を」などと格言めいたものをしたためたカラフルな書画が、壁じゅうに飾られています。独特の雰囲気。

 カレーは「ラーゴ」「ボルケーノ」「キーマ」の3種。組み合わせやご飯の量などが選べるほか、煮込み肉などの惣菜をトッピングすることもできるようです。
 みんな食べてみたかったので、3種を盛り合わせる「トリプルカレー」を注文しました。

カレー劇場 多舞羅雄:店舗

 カレーが到着。皿の半分を覆う、液状のカレーがラーゴでしょう。平たく盛られたご飯の上には、2種類のカレーが盛られており、ミジン切りの野菜類が見える方がボルケーノ、ミンチ肉が見える方がキーマとのこと。テーブルには、福神漬けの容器と、辛味を増すための赤黒いペーストが入った小瓶が。

 ラーゴはポタージュみたいに滑らかな口当たりで、マイルドにしてクリーミー、それに深いコクも感じられます。ボルケーノにはタマネギやショウガなどがたくさん刻み込まれており、トマトの強い旨味と、ホットな刺激が特徴的。キーマはフルーティーな甘味が利いていて、ふんだんに使われているミンチ肉の味わいを引き立てています。
 3種3様のユニークさ。それでも、重さやクドさが無いところ、ご飯との相性が良いところは共通していました。

 かつて店が熊本市中央区の黒髪にあったころ、カレーはラーゴとボルケーノの2種類でした。その後、菊池市に移転し、現在地に再移転する間に、キーマが加わったそうです。
 トッピングメニューのハンバーグやポークソテーは、なかなかにボリュームがあるようでソソられます。次に食べる時の“宿題”にしておきましょう。

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