
加工が難しいのか? 特徴が出しにくいのか? …海産物系のカレー製品は、農産物系に比べて少ないような気がします。
それだけに、おいしいシーフードカレーのレトルト製品を食べると、得した気分になったりして。
今回試食した「ほたてカレー」は、北海道産のホタテガイやトウモロコシを使ったレトルト製品。土産向きの“ご当地カレー”と言えるでしょう。
豊かな旨味が印象的
製造は北海道厚岸町の高島食品。1食200グラム。
温めてご飯にかけたカレーは、落ち着いたブラウンで、トロみはポタージュ程度。ホタテの貝柱部分と見られる、厚さ1.5~2センチほどの具材が2個分。1個は原型を保っており、ヒモが取り巻いています。もう1個は、いくつかに分かれ、ヒモもバラバラでした。この他、トウモロコシの粒がチラホラ。

マイルドなシーフードカレーです。クリーミーにしてコクのある味わい。ベースに上品な甘味があり、ホタテの豊かな旨味を引き立てています。スパイスの刺激は、表示どおりの中辛。ほのかな磯の風味も手伝って、ご飯が進みました。
ホタテの貝柱は、旨味がカレーに出ていながらも、太い繊維質が食べ応え充分。ヒモの部分は、決して硬くはないのですが、弾力に富んでいて、噛み締めると潮の香りがジュワッ。トウモロコシの食感がアクセントとなり、脇を固めていました。
「ホタテを食べた」という強い印象が残ります。歯が悪い人、噛む力が弱い人には向かないかも知れませんが、万人受けするおいしさがあるように思えました。