ツル茶ん:トルコライス | カレーの穴 curry-no-ana.com

ツル茶ん:トルコライス

カレーの仲間?(長崎県長崎市)

ツル茶ん:トルコライス
 長崎市とその周辺地域では、レストランや喫茶店のメニューに「トルコライス」という料理名が見られます。1皿にピラフとスパゲティ・ナポリタン、トンカツを盛り合わせたフュージョン洋食。カレーピラフ(カレー焼き飯)やハンバーグなど、“部品”を変えて様々なバリエーションが存在し、全体像はマニアでも把握しきれないと言われています。発祥の店や、名称の由来にも定説がない、謎めいた料理なのです。

 キッチリとした“型”がないということは、それだけ懐が深い証拠。ですから当然“カレー的なトルコライス”もあります。


 長崎市の繁華街にある「ツル茶ん」は、昭和初期開業という老舗の軽食喫茶。漆喰塗りの壁に、暖色系の照明。革張り“風”の椅子、使い込まれた木のテーブル…と落ち着いた雰囲気。

 この店のスタンダードなトルコライスは、多分にカレーを取り入れた作りで知られています。グラタン仕立ての「シーフードトルコ」や、ステーキ乗せタイプなどに心動かされつつも、「普通」を注文しました。

 直径約25センチの皿を占めているのは、プレーンなピラフ(バターライス?)とナポリタン。その2大主食の中間あたりにトンカツが載り、カレーソースがかかっています。その脇にキャベツやトマト、キュウリのサラダ類。豪快にして豪華です。

 カレーソースは辛さ控えめの欧風で、具はありません。ピラフは薄味で、具はコーンとグリーンピース、タマネギ。トンカツはコロモ込みで厚さ1センチ弱。ナポリタンはタマネギとピーマン、マッシュルーム入りで、甘いケチャップ味。…こう書くと散漫な感じがしますが、実際に食べてみると、不思議と全体が調和しています。カレーソースとナポリタンを一緒に食べても、トンカツとピラフを同時に咀嚼しても、何の違和感もない。食べ進むうちに皿の中は各料理が混ざり合ってグチャグチャになってきますが、むしろ混沌と化した後に渾然一体となったおいしさが生じるようです。

 圧倒的なボリュームは大人でないと食べきれませんが、上品に食べても野暮なところはお子様向け。まさに“大人のお子様ランチ”と言えましょう。他のトルコライスも食べてみたかったけれど、さすがに1皿で満腹でした。