たこ坊:ライス焼 | カレーの穴 curry-no-ana.com

たこ坊:ライス焼

お好み焼きの中にカレーライス!?(熊本県熊本市)

たこ坊:ライス焼
 巷にあふれる「カレー○○」「印度風××」という料理。これらの多くは、カレーとは異なる別の料理を、カレー粉などを使ってスパイシーに仕上げたものです。これが「カレーお好み焼き」ならば、お好み焼きの生地にカレー粉を入れたり、お好み焼きの上からカレーをソース代わりにかけたものであろうことが想像できます。

 ところが、私の安易な想像を覆す、奇妙奇天烈なお好み焼きに出合いました。熊本市中央街にあるお好み焼き専門店「たこ坊」の名物メニュー「ライス焼(カレー味)」です。


 情報源は常連の読者。店にも案内していただきました。カウンターで生ビールを飲みながら焼き上がりを待っていると、まごうことなきカレーの香りが…。

 お好み焼きは直径20センチ程度でしょうか。褐色のソースと青海苔がかかり、一見すると普通の関西風お好み焼き。完成後は香りもソースの方が勝っているようです。
 違いは、コテで生地を割ってみて初めて分かりました。そこにはカレーが、ご飯と一緒に入っていたのです。具はキャベツやコーン、小エビなどで、カレーと一緒に煮込まれたらしい豚肉も確認できました。食べてみると、カレーが挟まっているために生地が固まりきれず、ネットリと軟らかい食感。カレーは辛くなく、甘いお好み焼きソースとの相性は悪くありません。ご飯が入っているのでボリューム満点でした。

 決してまずくはありませんが、ゲテモノの部類なので、好き嫌いはハッキリと分かれるでしょう。味わいからすると、関西風のインディアンカレー(カレーとご飯をあらかじめ混ぜた料理)にも近いかもしれません。驚きの味でしたが、お好み焼きにカレーとご飯を封じ込めて両面を焼いてしまう焼き手の腕前にも驚かされました。

後日談 2003年3月、横浜市の「横濱カレーミュージアム」に分店がオープン。経緯は分かりませんが、ライス焼のユニークさに目を付けたのでしょう。関東で“熊本で親しまれているお好み焼き”と勘違いされる懸念はありますが…。
 その後、店舗改編で「たこ坊」は「ミュージアム」から姿を消し、「ミュージアム」自体も消滅しました。熊本の店は健在です。