ぼっかけカレー | カレーの穴 curry-no-ana.com

ぼっかけカレー

このトッピングはイケる(MCC)

ぼっかけカレー
 神戸市長田区は、震災前は商業地として栄えていたそうで、その賑わいの中から生まれたのが「そばめし」。ソース焼きそばと炒飯を強引にミックスさせた代物は、ジャンクフードながら庶民的な味わいがあり、今では全国的に親しまれています。

 その長田区が、商店街復興策として次に打ち出したのが「ぼっかけ」です。これは牛スジとコンニャクを甘辛く煮込んだもので、元来はうどんのトッピングや、お好み焼きの具に使われるとか。上に“ぶっかける”が転訛した名称らしいです。


 今回食べた「ぼっかけカレー」は、あまたあるカレーの応用例のひとつ。あるテレビ番組で、カレーのトッピングとして取り上げられて話題を呼び、地元企業の振興組織と食品メーカーが、レトルト製品として共同開発したそうです。

 素朴さを前面に出したパッケージデザイン。袋が2つ入っており、カレーソース180グラムと、ぼっかけ60グラム。価格は通常のレトルトカレーの倍ですが、量的には見合っているでしょう。

 パッケージの説明に従い、まず温めたカレーをご飯にかけ、その上からぼっかけをトッピング。カレーは肉こそ無いものの、黄色いソースにタマネギ、ニンジン、ジャガイモが入った純日本風で、モッタリ度は低め。ぼっかけの方は、細切れの牛スジとコンニャクが、焦げ茶色のペーストでまとまっています。

 単独では、カレーは旨味が強いもののスパイシーさはいまひとつ、ぼっかけは見た目と違って甘みが立ったコッテリ醤油味。続いて、ぼっかけとカレーとご飯を一緒に口へ。…うまい。パンチに欠けるカレーに、ややクドいぼっかけが加わると、味のバランスが良くなるのです。ホロリと軟らかい牛スジに対し、コンニャクは小さいながらも歯ごたえがあり、食感も複雑。口の中で徐々に交ざり合って味のグラデーションが楽しめ、2袋に分けるべくして分けられていることが理解できました。

 ひさびさに妙味のあるカレー。震災後の地域振興という社会的事情を別にしても、全国に普及してほしいと思います。トッピングへの応用は簡単ですから。