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ここは“カレー者”たちの秘密養成所。7つの穴でカレーを極めろ!

自由軒のカレー

関西カレーの王道(自由軒)

自由軒のカレー
 料理で関西風と言えば、肉じゃがは牛肉入り、寿司は押し寿司、すき焼きに割り下は使わず、餃子は小さくてクリスピー…とキリがありません。では、カレーはどうか?
 一説によると、あらかじめカレーとご飯を混ぜ合わせ、その中央に生卵を載せたスタイルが関西風とか。「インディアン(インデアン)カレー」とも呼ばれています。カレー自体が“インド風”だろうに…。

 発祥は大阪ミナミの老舗洋食屋「自由軒」。明治43年創業だそうです。今回試食したのは自由軒が売り出している冷凍カレーで、大阪に旅行した家族が空港の土産物屋で買ってきてくれました。


 箱の中に入っていたカレーは2種類。名物のインデアンカレーと、その名の通りご飯と別に出す「別カレー」。どちらもソースだけの半調理状態で、食べる際には肉や野菜を炒めて混ぜ合わせなければなりません。

 最初に食べたのは別カレー。関西のカレーなので、牛肉を入れました(一般的に関西人は豚肉を使いたがりません)。辛口で、ややモッタリとした食感。小麦粉特有の重さはなく、これは野菜などが大量に煮溶けているのでしょう。ソースや醤油の風味も感じられ、親しみやすいうまさでした。

 続いてインデアンカレー。説明書どおりにフライパンでご飯と炒め合わせ、生卵を載せて食べました。カレーピラフ(炒飯)に近い口当たりですが、独特の“ネットリ感”があります。フルーティーな甘口で、深みのある味わい。卵の黄身を崩した途端にスパイシーさが消えてしまいましたが、添付の説明書通りにウスターソースをかけてみたところ、味にキリリと締まりが。ソースの甘辛さが全体を引き立たせ、カレーとは異質な味わいなのに、不思議と食が進みました。

 昭和の後半に生まれた私は、明治や大正への懐かしさとは無縁です。ただ、昔の人たちの「ハイカラ」という感覚が、何となく分かったような気になりました。