「味平カレー」を作る | カレーの穴 curry-no-ana.com

「味平カレー」を作る

『包丁人味平』の醤油入りカレー

「味平カレー」を作る
 料理マンガやグルメマンガの草分けとして知られる『包丁人味平』(原作:牛次郎、漫画:ビッグ錠)。若き熱血料理人・塩見味平が、ベテランの料理人たちと技術を競う物語。カレーやラーメンなど庶民的なメニューへの過剰に深い考察と、料理があまりおいしそうに見えないドロ臭い絵柄が不思議とマッチし、奇妙な魅力のあるマンガでした。

 その中の“カレー戦争編”に登場したのが「味平カレー」。本格派のカレーに対抗して、「日本人の舌に合ったカレーを」と味平が考案したものです。


 簡単に言えば、醤油入りのカレー。

 ただ、マンガを丹念に読むと①ルーに醤油を混ぜる②ルーを一晩寝かせる③ルーは辛口④福神漬けと水を添える…との条件が必要であることが分かります。作中ではカレーへの言及が少なく、小麦粉でトロみをつけたスタイルで、屋台で安価に販売されていたことから、レトルトの「ボンカレーゴールド(辛口)」を使いました。

 作り方は①ボンカレーを小鍋に開けて温める②醤油を小さじ1杯(5㏄)加えてかき混ぜる③火を止めて一晩放置する…の3工程。作中で明示されていない醤油の分量は、ラーメンをヒントに生まれた点から、ラーメンのタレ程度の量に設定。あとはルーをご飯にかけ、福神漬けと水を添えて完成です。

 味の変化を見るため、普通のボンカレーも用意し、両者を交互に食べ比べました。
 結果は「おいしくなった」。ルーの色はやや濃く変わっていますが、醤油の味は特に感じられません。それなのにコクが出ているうえ、辛味が抑えられてマイルドな味わいに。しかも、味平カレーでは肉や野菜など素材の味が際立ち、ひとつひとつを舌で判別することができました。醤油のおかげか、福神漬けとの相性もより良くなったような気がします。
 試しに、普通のボンカレーに醤油をかけて食べてみましたが、醤油味が強すぎ、スパイスの風味が感じられなくなってしまいました。やはり「寝かせる」点が重要なのでしょう。

photo credit: chexee via photopin cc